活動報告 Activities
谷村優希展「穴」
2020年9月19日(土)〜28日(月)
銀座 ギャラリー枝香庵
https://echo-ann.jp/exhibition.html?id=393
Yu-ki Tanimura solo exhibition "The Hole"
19-28 September 2020
Ginza Gallery Echo-ann
https://echo-ann.jp
https://echo-ann.jp/exhibition.html?id=393
<コンセプト/The concept>
<ステートメント/The statement>
「存在」は価値を見いだされてはじめて存在します。
そして、その価値観は個人、家族、国家、文化、時代等によって様々です。
自分が在る世界がすべてだという気分でいると、
存在しない「存在」が増えてしまいます。
特に「異質の存在」に関しては、
はなから避けて価値のないものとみなしてしまうことが多いです。
それでいいのでしょうか。
人間関係や社会の行きづまりは「異質の存在」の声に耳を傾けることなく、
価値がないとみなしていることが原因なのではないでしょうか。
そこで、私は自分の価値観に風を通してみたいと思い、
文字に「穴」を開けてみました。
文字は価値観を作り上げ、広めてゆくからです。
すると、その「穴」にそれまで気づかなかった「存在」がたちのぼり、
声をあげ、表現しはじめたのでした。
つまり、私は文字を書いた作品に「穴」をあけることで
「異質の存在」を「存在」にしようとしたのです。
「存在」に慎重に耳を傾け、その真価を見いだしてゆきたいと思っています。
物質ではない「存在」への憧れと畏怖を込めて。
それが私の制作です。
<口という穴/The hole named mouth>
漢字「口」の字源は
祝詞(のりと:神への祈りの言葉)を
入れる器を意味する「サイ」。
「穴」の向こうの見えない「存在」との交流は
古代のほうが純粋で切実だったのでは
ないでしょうか。
現代に生きる私たちの「声」も
そこに届きますように
<声/The voice>
文字に「穴」をあけてみたら、
存在の「声」が聞こえてきました。
<存在の穴/The hole of being>
「存在」と書いてあります。
そこに「穴」があいています。
「穴」からは、それまで気付かなかった
「存在」がたちのぼり
「声」をあげ、表現しています。
その「声」は、開かれた自由へと