作品 Works

【2024】 詳細はこちら click for detail
な意識
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トレーシングフィルムにアクリル絵具とマーカー

24×12cm

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「那」を字母とする変体仮名の「な」。日本に渡って仮名になり、そして今では使われなくなった。表す音だけが残ったこの文字を書く。

2次元のその姿に時間と空間を越えた多次元の意識を見る。

そして、3次元の世界に生きる私に在り方を問い掛けてくる。

阿吽の時空
阿吽の時空

145.5×68.7cm

トレーシングフィルムにアクリル絵具とペイントマーカー
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「阿吽」は神聖な意識だ。「阿」はこの世の「始まり」、「吽」はこの世の「終わり」。始めの迷い苦しみを経て、この世はやがて一体化することを意味する。

発音する時「阿()」は口を大きく開け「吽(うん)」は口を固く結ぶ。この作品では漢字の「阿吽」の口だけをかき、時空を意味するラインで結んだ。

時空は私達が生きる世界だ。それは幾多の命が生まれ死にゆく営みの場だ。さまざまな混乱や対立を経て、やがて調和にたどりつくのだろう。

そして同じことが、食べものが口から身体を通ってウンになることに重なる。

「この世の始まりと終り」のような壮大な時空も、食べものがウンになるようなありきたりなことにも神聖な意識が働いていると感じざるを得ない。

たにく時空
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24×24cm
画仙紙に墨汁とマーカー
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​くずし字で「たにく」とかいた。字母は「多尓久」。
多肉植物はタフだ。水分をたっぷり蓄え、どんどん増殖する。
ほかの植物とはまるで違う時空を生きるようだ。
少し人間に似ている。

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つつむ次元
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アクリル板にジェッソとアクリル絵具とペイントマーカー
54×29.6cm

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「つつむ」と平仮名でかいた。これは、大脳と松果体を表す文字絵だ。
人の松果体は左右の大脳につつまれている。2億年以上前に水中で暮らしていた脊椎動物の頭頂にあった眼が退化したのが松果体だ。今は直接物を見ることはなく、光を感じて体のリズムを調整するホルモンを出しているとされている。

人が二つの眼球を通して視覚した情報は大脳に伝わり、この3次元の現実世界を鮮明に映し出す。この地球上で肉体を順応させるためにそう進化してきた。その結果、生きのびるために見えなくてもよいと肉体が判断して、人に見えなくなったモノもあるだろう。それは3次元を超えた高次元の意識なのではないか。46億年前に地球という星が物質として誕生するまえから存在していたものだ。

人類は20万年前に誕生したころにはまだあった能力を脳の奥につつみ込んで今に至るのだろう。そして現代の人と地球との関係を見て、大切な何かから目をそらしてきたと多くの人が気づいている。いや、多くの人が目をそらされてきたというべきか。

でも人は誰でも大脳に松果体をつつんでもっている。松果体は眼として退化した今でも光を感じて働いているのだから、高次元を感知する能力も残っているはずだ。その能力を更に開いて高次元の意識に目を向けてみてはどうだろう。きっと人類として生きる方針が見えてくるだろう。

文字は人の意識が集積してカタチとなって生まれる。この作品は文字で言葉を絵にすることで意識を具象化する試みだ。人の意識が3次元を超えて高次元に開放されることを願って。
くらし時空
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15×15cm
和紙に墨汁

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くずして「くらし」と並べて書いている。が、やっているのは、文字の合間の余白を削り出しだ。

石膏デッサンは空気を描くものとされているが、それに似ている。紙に黒い影をかいて、それを取り巻く空間を明らかにする。結果、描く対象の石膏像が見えてくる。

「くらし」の合間にあるのはなんだろう。「くらし」はなんだか立て込んでいて、それしかなくなる。認識されない現象は存在しても静止したままだ。

たぶん、探して探して見つかるのは、ありきたりで言い古されたことなのだろう。だけど、それを探しだそう。

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